ブログタイトル

自作料理に囲まれ丸見え温泉へ【北温泉旅館】

ビジュアルにて

自分の中で ”この温泉行きたい!”というのはどのように決められるか

まずはやっぱり泉質 温泉に行くんだからお湯が良くないとね〜

そしてロケーション 高山地帯の藤七温泉日本海が目の前の不老ふ死温泉など

その次に重視されるのがビジュアル

これは内湯の美 意匠にハートを射抜かれるパターンである

 

今回の北温泉旅館は完全にビジュアルであった

結果的に行ってみてお湯も良かったな〜となったけどもここはビジュアルに引っ張られて足が向いてしまった

なにかの雑誌で見たその北温泉旅館の写真、それは内湯空間に巨大な天狗が鎮座していた

自らの裸体が急に陳腐なものに思えるようなその堂々たる天狗のツラは内湯の人間にどのような印象を与えるのだろうか

実際お湯の中に浸かって天狗を眺めたいし天狗にも俺を見て欲しい

行くしかない

那須ツアーではピラミッド元氣温泉に続いて、この機会しかないとばかりに北温泉旅館に予約を取った

 

残雪のなか

駐車場から北温泉旅館までは少し坂を歩かないといけない

雪が残っているのでこの坂が割と危ない

ここで北温泉旅館に行くことができる人間が選別される

f:id:buffaloes24:20210603221634j:plain

これは帰りなので行きは下り坂になる

そして北温泉旅館の堂々たる全貌が徐々に見えてくる

右にちらっと見えているのは田んぼではなく、温泉である

f:id:buffaloes24:20210603221639j:plain

f:id:buffaloes24:20210603221643j:plain

 

浮き輪が浮いている 楽しそう

やっぱり温泉というのは泳げてナンボ

霧島ホテルも浮き輪を持ち込ませてほしい

 

f:id:buffaloes24:20210603221647j:plain

 

今回申し込んだプランは自炊プラン

自炊だと5,900円で泊まれてちょっと安い上に、温泉宿でご飯を作るという体験をしてみたかったのでこのプランに

 

温泉めぐりへ

部屋に着くとさっそく天狗の温泉へ行ってみることに

部屋からすぐ近くらしいので廊下を進むと

 

f:id:buffaloes24:20210603221703j:plain

 

廊下の先でちょっとした段差に突き当たる

わかりにくいけど左手に手洗い場があり、写ってないけど右手に調理場がある

 

f:id:buffaloes24:20210603221614j:plain

 

ヒラヒラののれん(これなんて言うん)の隙間から天狗が!

この右手に脱衣場があり、左手が浴場になる

 

f:id:buffaloes24:20210603223710p:plain

 

図に示すとこういうことになる

こんな図を描くことに20代の貴重な時間を

 

これを見るとわかるように、脱衣場と浴場の間を通るときに一瞬廊下に裸を晒してしまうことになる

そしてのれんはヒラヒラなので丸見えになる

なんと開放的な温泉だろうか

 

 

 

f:id:buffaloes24:20210603221624j:plain

 

うおー!ついに来た!きたきた北温泉!!

生の天狗は当然3Dでございまして、そそり立った鼻はここまで伸びてきそうなほど

そして目線を下げると自分の天狗が目に入る

なんと貧相な!帰りたい!!

 

浴槽には惜しげもなくお湯がドバドバと注ぎ込まれ、決して建物自体は綺麗とは言い難いものの、お湯自体はものすごく新鮮で美しい

 

この建物の奥にも川沿いの道があり、小屋が何軒か建っており、それぞれの建物で温泉を楽しむことができる(夜に入ったので写真を全然撮れてない)

f:id:buffaloes24:20210603221507j:plain

唯一撮ってたのがこれ オツ浴槽だ〜

滝が見える露天風呂もあって、これも非常に風流である

ただ建設コンサル勤務の自分にはわかる これは滝ではなく砂防ダムである

これは土木建築を愛でる風呂となる

興奮せざるを得ない

f:id:buffaloes24:20210603221541j:plain

 

そして天狗風呂と並ぶこの旅館のウリである、巨大温泉プールへ!

 

f:id:buffaloes24:20210603221530j:plain

核シェルターへ向かう道かのような無機質さ

 

といってもこれも夜に行ったので詳しく写真がないのでじゃらんより引用

f:id:buffaloes24:20210603225209j:plain

じゃらん より

3月の那須は寒く、旅館から温泉プールまでの10メートルくらいで死にそうになる

登別温泉にあったように、ここにも温泉×滑り台の最高の組み合わせがあったが、今回はパスすることにした

映画「フローズン」にて、ヒロインの女の子が素手でリフトの安全バーを握ったまま眠ってしまい、手が安全バーから取れなくなるというシーンを見たことが大きな要因である

滑ろうとしたが最後、俺の臀部は金属製の滑り台に磁石のように張り付き、雪解けまで那須に強制立てこもりとなる

 

温泉プールは割とぬるく、入ってしまうと出ることができなくなる

プールの奥の方に一切動かない人影が見えたけど、彼は風呂から出れないまま天寿を全うしたのだと思われる

 

風呂には藻のようなものが浮いていたので、潔癖症の人はちょっと無理かもしれない

ただ自分は和歌山の川湯温泉千人風呂でこういう温泉は経験していたし、温い川に浸かっていると考えたら汚くもなんともない

 

自炊をしてみる

お腹もすいてきたのでご飯作りを

普通ならご飯の時刻も指定されるけれども自炊だと何時に作ってもいいし好きな具材を詰め込める

 

f:id:buffaloes24:20210603221407j:plain

f:id:buffaloes24:20210603221430j:plain

 

ででーん

作ったのは鍋と焼鳥!最高じゃないすか!?

 

鍋作る前提で食材買い込んでいったけど、鍋が借りれたのは結果論 非常に助かりました

男3人が作る安上がり鍋なので大して美味しくないかと思えばこれが抜群にうまい

自分でメシを作ってひょいと廊下の突き当りの温泉へザブン

職住近接ならぬ浴食近接

これは想像以上に幸福な体験なので是非多くの人に温泉宿自炊プランというものに挑戦してみてほしい

この北温泉をきっかけに、温泉宿自炊への関心が俄然湧いてしまったし、今後も機会があれば色んな宿でやってみたいと思う

 

f:id:buffaloes24:20210603221520j:plain

夜の天狗もご立派♡

 

 

f:id:buffaloes24:20210603221403j:plain

 

ごっちゃごちゃすぎて笑える部屋 広くはないけど十分くつろげました

 

f:id:buffaloes24:20210603221456j:plain

f:id:buffaloes24:20210603221445j:plain

 

帰路の安全祈願をして

 

f:id:buffaloes24:20210603221602j:plain

 

猫を愛でて帰ります

結局土木建築より猫の方が可愛いな

猫より吹石一恵のほうが可愛いけど

 

 

北温泉旅館、温泉旅館の楽しみ方に新たな視点を加えてくれたような宿でした

去年訪れた宿では1番印象に残ったかな

万人ウケするような宿じゃないけど、きっと印象深い体験ができます

 

 

赤いクチバシに運命をゆだねて【瑞豊夜市・文鳥占い】

占い

占いというものは信用していない

占いを受けるとしたら、”単純に面白そうだから”とか”ロマンがあるから”といった理由から足を運ぶのであり、真剣に示唆を求めて行くわけではないと思う

 

なぜ信用できないのか

そこに”占い師の意思”が介在してしまうのが大きな原因であると思う

占い師の揺るぎない直感を突きつけるというより、相手を見ながら双方の意見のすり合わせが行われているように見えるのである

 

そんな占いへの不信感を募らせた自分が行き着いたのが文鳥占いであった

それは旅行雑誌かなにかで見たのであるが、文鳥が札を引き、その札をもとに占い師が運勢を教えてくれるというものであり、ここにはおそらく予定調和なものは介在しないと思われる

まず自分自身が文鳥を飼っているからわかるのであるが、文鳥のクチバシというのは本当に無慈悲である

あの鋭利なクチバシを平気で眼球に突っ込んでこようとする

人間であれば当然眼球のような箇所は触れてはいけないとわかるのであるが、文鳥のクチバシには知性のかけらもない

これは文鳥を蔑んでいるわけではなく、あくまでクチバシのみへの恨みである

 

そんな文鳥のクチバシによって介在された占いの札は、完全に世間と切り離されているに決まっている

 

この文鳥占いによって突き進む道が見えてくるのではないか

そんな期待をこめ、台湾へ向かった

 

瑞豊夜市へ

文鳥占いをするために台湾に行ったような書き方をしたがもちろんそんなことはなく、高雄や台南を観光するなかで体験しておきたいことのひとつとしての位置づけであった

 

その文鳥占いがある瑞豊夜市は、高雄にあった

f:id:buffaloes24:20210517225142j:plain

「瑞豊夜市」の文字がスクリーンの上に見える

f:id:buffaloes24:20210517222528j:plain

 

f:id:buffaloes24:20210517222538j:plain

台湾の夜市というものははっきり言って清潔ではない

無理な人には無理だと思う

ただ台湾に来たのはもう3回目とかなのでこの感じにも慣れてしまったし、ちょっとくらい変な臭いがしても動揺しなくなった

 

そんな夜市の奥の方に、それはあった

f:id:buffaloes24:20210517222733j:plain

 

ただ、占いをしてもらいたいものの、どうやって声をかけていいかわからない

ここで台湾人の友人を頼ることとして、

「占いの結果について言葉ではなく文字に書いて教えてください」といったような意味の台湾語をその友人にLINE上で書いてもらい、それを占い師に見せた

 

そして占いが始まった

 

streamable.com

 

かわいいかわいい白文鳥ちゃんの無慈悲な赤クチバシがひとつの札を選ぶ

 

f:id:buffaloes24:20210517231623j:plain

 

その札を見てなにかを熱心に書き始める占い師

うちはもう仕事終えましたから みたいな清々しい文鳥の顔がなんとも

 

f:id:buffaloes24:20210517222704j:plain

 

お 極端に文章量が減ったのでもしやあれは占いの結果では!?

 

f:id:buffaloes24:20210517222548j:plain

 

ででーん!もらいました!!

どんな結果かな ワクワク

台湾人の友人にこの紙の写真をLINEで送り、翻訳してもらうことに

 

ただ、漢字が用いられているためちょっとわかる部分もある

例えば①なんかを注意深く見てみる

”今年不好”と書かれてない・・・?やばくない?気のせい?

台湾では”不”が”超”みたいな意味を持つのかもしれない

日本語でも”クソみたいに美味い”なんてたまに言うことがあるし、"不好"はめちゃくちゃ良い意味に決まっている

 

④の”長官不全”は上司が錯乱するか急死するのではないだろうか

堪忍してもらいたい

 

⑥の”明年運気平平”は翌年である2020年がつまらない1年になることを示している気がする

1年を”平平”なんて漢字で総括されてたまるか

 

様々な憶測に悩まされているうち、LINEが返ってきた

f:id:buffaloes24:20210517233105p:plain

 

カスでした カス

こんなにカスなことある?

まずこの台湾に行ったのは2019年12月21〜22でございまして、今年というのはあと10日弱のことを指す

きちんと6には来年の2020年のことが書いてあるので

 

あと10日のうちに自分にどんな不幸が降りかかるというのか

今年の冬のほうがいい だなんて意味がわからない

もう冬に入ってしまっているのである

そしてこの冬のあと10日弱の運勢はカスの極みなのでエゲつなく矛盾している気がする

 

こうして、文鳥のクチバシに全てを託していた自分は2019年残り10日弱を震えながら過ごすことになった

 

結局大したことは起こらず、”平平”と称された2020年は未曾有のパンデミックにより世界が大混乱に陥った

 

文鳥占い

世間と切り離されたクチバシは本当に世間と切り離されてしまっていた

 

きっとどこかの並行世界のひとつで”平平”な、なんのウイルスも蔓延していないクリーンな世界が実現されているのだろう

その世界において俺はおそらく同僚と上司と友達に嫌われているのだけれども

  

”氣”が充満する最強スピリチュアル温泉【ピラミッド元氣温泉】

消化困難な施設とは

ずっと行きたかった場所

でもなんとなく周囲には言いにくいし、1人で行くのもなんとも・・・

そんなスポットが誰しもあるかもしれない

 

会社では部長として組織へビシバシとムチを打ち続け、家庭では亭主関白を演じているが、実はサンリオピューロランドにずっと行きたかった中年男性がいるとする

彼はその意志をどのタイミングで周囲へ発表すれば良いのだろうか

家族とともに京王沿線をアテもなくブラつき、突然大雨に見舞われてサンリオピューロランドに行くしかなくなる、そんな瞬間を待つしかないのだろうか

 

自分も例に漏れずそんなスポットが多々ある

この「ピラミッド元氣温泉」もその1つである

自ら進んで”ここへ行きたい”なんて言えない 言えるはずがない

「なにそれ!どこ!」と画像検索をかけられたが最後、巨大なスフィンクスの鎮座するピラミッド型の宿泊施設、楽天トラベルの口コミは2.86

そんな施設に誰が行きたいというのか

ただ俺は行きたい めちゃくちゃ行きたい

昔からハムナプトラとかめっちゃ好きだったし、一時期いとことお互いを「イムホテップ」「アナクスナムン」って呼び合ってた時期もあった(俺がアナクスナムン)

なのでエジプト+温泉の組み合わせに燃えないはずがないのである

 

でも周囲には言えない

ただいつかそのタイミングが来ると思い、待ち続けた

 

ついに訪れたタイミング

友人を那須ハイランドパークへ誘った

那須ハイランドパークも割とギリギリのラインのヤバスポットである

ここも昔から、本当に小6くらいからずっと行きたかった

f:id:buffaloes24:20210426210057j:plain

睡眠中の脳内で適当に作られたような遊園地の姿

園内は様々なアトラクションがひしめき合い、質より量!といった感じで客をめちゃくちゃに振り回す

 

そんな那須ハイで1番面白いのはアトラクションではなくアヒルレース

勝ちアヒルを的中させるとペア入園券などが贈呈されるという激アツイベントである

 

f:id:buffaloes24:20210426210424j:plain

f:id:buffaloes24:20210426210434j:plain

 

客は100円を支払って予想するのだが、そのままでは賭博罪へ触れる可能性があるとして、100円で缶バッジを買わせ(無理やり渡される)、その缶バッジの特典としてレース参加券を渡すという仕組みに腰を抜かしそうになる

これは「公的に認められていないギャンブル」なのである

遊園地においても裏社会への扉は存在した ここは実存する”ヘンダーランド”であった

 

 

 

といった那須ハイに行く友人は見つかった

そして幸運なことに、那須ハイにたどり着くまでに一泊する際の宿がまだ決まっていない

車はもう宇都宮にまで到達している

ついにそのタイミングは訪れた

落ち着け 落ち着けよ あくまで自然に 内に秘めた想いは深層部に押し留め スマホを見ながらごく自然に・・・

「え、なにこれ ピラミッド温泉やって 割と近いで ここ安そうやし ここしか うーん なさげかも」

 

全部ウソ

数年前からグーグルマップにピンをつけてある

車がそこへ着実に近付いていたことも全部わかっていた

 

そしてついに友人からも承認が下りた

全員アホで助かった こんなとこ普通行かないし承認も下りない

 

電話口では一般論

予約の電話を入れる

人数と食事の有無を聞かれ、宿の主人から提示された料金にオッケーを出し、予約完了

現地に向かう

 

そして、到着・・・

 

 

 

 

f:id:buffaloes24:20210426212434j:plain

 

恐ろしすぎる

念願の場所へたどり着いて、震えるような感動を味わうことがあるが、今回の場合はただただ恐怖におののいての震えであった

 

f:id:buffaloes24:20210426212902j:plain

f:id:buffaloes24:20210426214457j:plain

教養・筋力・運 人生を決定する全要素がここで手に入る コスパの悪い四国八十八箇所巡りなどやめてここに来よう

 

持つべきものは器の大きい友人だなと思う

こんなところへついてきてくれたことに、まず感謝と異敬の念を抱く

 

 

さて、受付へいってチェックインの手続きへ

ここである違和感に気付く

俺はその違和感をそのまま口にする

「あれ、電話で聞いた料金と違うことないですか?」

 

そう、電話口にて提示された料金にプラス1000円くらい上乗せされているのである

 

宿の主人は真顔でこちらを見る

「休日料金ですよ?」

 

え、なんかわたし言っちゃいました?みたいな茶目っ気あふれる顔で見てくるのでこれは受容せざるを得ない

どうやら電話口で語ったのは一般論らしい

そりゃ当然のことで、日本には土日祝日より平日の方が多いので、平日の方の料金を言ったまでである

平日料金の方がマジョリティなので仕方ない

 

二軒目の居酒屋を探す際、事前に電話をして店が空いているという確認を取った上で店に向かい、ゴリゴリの満席でも文句を言ってはいけない

電話口ではあくまで一般論を語られる可能性がある

店が空いているというのは、前年までの同時期の一般的な店内の様子を言語化しただけであり、今現在の状況なんて関係ないのである

 

 

のっけから先制パンチを食らわされ、否応なしにこの先の体験への期待も膨らむ

 

部屋

温泉旅館といった感じの部屋ではないことは確か

長方形の1部屋に3人が詰め込まれる

 

f:id:buffaloes24:20210426214845j:plain

f:id:buffaloes24:20210426215332j:plain

 

しかしこの壁のなんともいえない色合いが素晴らしい

めちゃくちゃ遠目で見たら国宝二条城の二の丸御殿である

並の温泉旅館よりよっぽど日本らしいではないか

 

f:id:buffaloes24:20210426215242p:plain

 

ただ二の丸御殿には絶対にフルーツの絵はない

 

f:id:buffaloes24:20210426214855j:plain

御札チェックは欠かせない

 

温泉

さあ浴衣に着替えて温泉へ!

 

 

 

f:id:buffaloes24:20210426220118j:plain

 

もしかすると浴衣が最悪かもしれない

いや、まだ浴衣の一部だけしか見ていない

一部を見て全体を否定するのは危険思想である

ただこの時点で、「元氣」が平仮名なことへの不満は発生している

「氣(旧字体)」に惹かれてやってきたのに

 

f:id:buffaloes24:20210426220128j:plain

 

さいあくなんですけどー

浴衣に書かれてんのピラミッド?

いや折れ曲がったドンタコス浴衣じゃん ウケる 笑

 

f:id:buffaloes24:20210426220137j:plain

f:id:buffaloes24:20210426220158j:plain

 

廊下にはエジプトっぽいものと何故か大量のこけしが並べられたギャラリーが

 

f:id:buffaloes24:20210426220147j:plain

なんの施設かわからなくなる



 

ここで改めてピラミッド元氣温泉とはなにか、を書くと

 

ピラミッドで集めた宇宙エネルギーと、1.2km深層水の地殻エネルギーをコラボした、生命力強化出来る次世代型温泉です。心の安らぎを得られ、体の治癒の強化がはかれる環境を整えたモールです。(公式HPより)

 

となっている

絶妙に日本語もおかしく、そもそも意味もわからない

とにかく、この温泉の主人はめちゃくちゃスピリチュアルなことを研究し、突き詰めた結果、温泉に「氣」を混ぜれたいいのではないかと思いついたらしい

そのような主人の想いが綴られた雑誌の記事かなんかが館内に飾られてあった

 

 

さあいよいよ温泉とご対面である

ドンタコス浴衣を脱ぎ浴室へ飛び込む

ん 嗅いだことのない臭い

全国様々な温泉を巡ってきたが、この臭いに類似した温泉など思いつかない

これはもしかして「氣」の臭いなのか・・・?

氣とは気体なのだろうか

 

お湯に浸かると手触りとしてはヌルヌルしている

これはもしかするとめちゃくちゃいい温泉なのかもしれないし、いや、そうに違いない、違いないのである 素晴らしい泉質であった

 

男湯と女湯を仕切る壁の方を見ると、巨大な柱が建っている

近付くと「氣柱」と書いてある

この浴室のすぐ上は瞑想室になっており(課金システムで、タダでは入らせてくれない)氣柱はこの浴室と瞑想室を貫いている

つまり瞑想室からの「氣」がこの浴槽にまで流れ込んでくるというシステムである!ありがてえ!

氣が水溶性なのかどうかは知らないが、お湯に浸かっていると確かに氣が体へ流れ込んでくる気がする

もうこの先温泉巡りなんて続けていけるのだろうか

ピラミッド元氣温泉以外の、氣が充満していない湯に自分は満足できるのだろうか

もしやするとこの温泉に人生を狂わされるのではないかとの恐怖心すら芽生える

 

チェックアウト

人生は特に狂わされることもなく、無事に生還してしまった

 

しかし確かに「氣」を受け取ることはできた

 

宿のご主人のスピリチュアルへの情熱は本物であり、またそれを公共の福祉へと昇華させるという試みもなんとも素晴らしいものである

 

自分の突き詰めたものがより善い社会へ寄与するということは、人生の最終目標のごとく困難かつ理想的なものであるのだが、この施設ではそのような夢を叶えられた希少な人間の人生そのものを目の当たりにすることができるのかもしれない

 

人生に悩んだら、あれこれ考える前にまず那須へ向け歩みだすべきである

このピラミッドの裾野は、もうあなたの足元にまで及んでいるのですよ

 

 

 

f:id:buffaloes24:20210426230054j:plain

最後に記念の一枚

あと数年で廃線かもしれない駅にてお泊まり体験【駅の宿ひらふ】

駅に泊まるということ

駅に泊まる

前職時代はストレスで前歯がいがんでしまうような行為であった駅泊なのだが(下記添付の記事参考)、転職して鉄道の現場から離れ、鉄道を純粋に愛せるようになってからは魅力的に感じざるを得なくなってきた

 

buffaloes24.hatenablog.com

 

というか、別に鉄道に興味があろうとなかろうと、日常においてある目的地への通過点でしかない”駅”という場所でわざわざ布団を敷いて眠るという非日常には、誰しもが惹かれるものがあると思う

この導入部分で既に「いつか行ってみたいな〜」と思う人も多いかもしれない

ただ、「いつか」ではもう手遅れになってしまう可能性がある

この駅にはもうすぐ鉄道そのものがやってこなくなるのかもしれないのだ

 

比羅夫駅の今後

泊まれる駅

その駅は比羅夫駅といい、北海道にある

わかりやすい地名を挙げると、「ニセコの近く」である

この比羅夫駅にて「駅の宿ひらふ」という名前で宿泊施設が営まれている

f:id:buffaloes24:20210423161408j:plain

鉄道路線を赤線で示している(国土数値情報より)

地図には比羅夫駅を通る手前側の鉄道路線と、海側を走る鉄道路線が見える

どちらも旭川と函館を結ぶ函館本線という名称で、この付近だけ線路が二手に分かれていることから函館本線の海線、山線という呼ばれ方をされている

この手前側の山線が、あと数年で廃線になるかもしれないのである

 

下の図は、JR北海道が発表した駅別乗車人員(H27−R1の5カ年平均)である

f:id:buffaloes24:20210423153840p:plain

JR北海道HPより

f:id:buffaloes24:20210423154124p:plain

 

これを見ると、赤の下線で示した比羅夫駅は1日の利用者がなんと3人以下となっており、比羅夫から長万部方面の数駅も10人以下となっている

そしてこの地図にうっすらと水色の点線で描かれているもの、これが函館本線の山線に大きな危機をもたらすものとなる

それは、北海道新幹線である

現在新函館北斗で止まっているものが2030年に札幌まで延伸される

 

 

新幹線が新しく建設される際には、「新幹線を通してあげたんだからその新幹線と並行する在来線は自治体が面倒みてね」というルールがあり、自治体を中心に新たに鉄道会社を設立して運営しなくてはならなくなる

今現在も東北や北陸などでそのような新会社の路線が走っているが、多くは赤字である

ただ、鉄道事業そのもので利益を出すというのはそもそも限界があり、単純な収益だけではない様々な副次効果(環境への影響、交通事故の減少、老人の外出機会増加による医療費削減、渋滞抑制による生産性向上、鉄道による地域ブランドの確立 等々・・・)を見込んだ上で「やはり鉄道は必要だ!」となれば自治体から補助金をもらって運営していくようなことになり、現在のところ存続の危機には瀕していない

 

2030年に北海道新幹線が延伸するにあたり、函館〜長万部〜小樽あたりがおそらく並行在来線として切り離されると考えられる

なぜ小樽〜札幌が切り離されないかというと、この区間は収益が見込めるからである

並行する在来線全てが強制的に切り離されるのではなく、利益の出る区間はJRがそのまま所有してもかまわないことになっている

さて、函館〜長万部〜小樽のうち、函館から長万部は維持せざるを得ない

これは、ここを貨物列車が通るからであり、物流上の観点からも絶対に必要になる

ただし、貨物列車は海線を通るので長万部〜小樽は物流上は必要ない

そして、輸送の観点からも、あまりにも利用者数が少ない

この路線を運営したところで大赤字はもちろんのこと、維持する必要性がそもそもあるかどうかということになってくる

以上のことから、並行在来線史上初めて、自治体が路線を引き受ける前から廃止議論が巻き起こってしまっているのである

 

そして予想であるが、おそらく廃止されると思う

沿線自治体の今の態度を見ていてもこの路線を死守する気は感じられないし、そんな体力も残っていないと思う

つまり、この比羅夫駅もあと10年以内に列車が来なくなってしまうかもしれないのである

 

いざ駅へ

長い前置きは一旦端へどけて、実際の宿泊記をやっと書き始める

ずっと行きたいと思っていた比羅夫駅、去年の7月にやっと訪れることができた

飛行機で新千歳に着き、小樽を散策してから比羅夫駅へ

小樽という街はなぜかガッカリスポットとして認識されることもあるけれど(運河の短さ、外国人多すぎなど)建物も食べ物もオシャレに整っててブラつくだけで楽しい街である

 

f:id:buffaloes24:20210423161938j:plain

小樽駅前にて ビートルズみたい

f:id:buffaloes24:20210423162402j:plain

小樽運河は1回だけ来たらガッカリスポットかもしれないけど来れば来るほど好きになる

f:id:buffaloes24:20210423162407j:plain

伊勢鮨駅中店にて

 

小樽から倶知安までは列車があるんやけども、その先は2〜3時間に1本ペースしか列車が来ない区間になる

なので、倶知安から泣く泣くタクシーに乗り、比羅夫駅へ向かうことに


f:id:buffaloes24:20210423160950j:plain

 

f:id:buffaloes24:20210423163333j:plain

比羅夫駅はまずロケーションが抜群で、ホームからは見えないけれどもバックには蝦夷富士こと羊蹄山がそびえ立つ

 

f:id:buffaloes24:20210424080846j:plain

 

宿のオーナーさんのおうちは宿のすぐ横にあり、宿にずっとおられるわけではないので、これもまた駅を私物化してしまったような感覚になれる一つの良い要素だと思う

 

 

f:id:buffaloes24:20210423164036j:plain

f:id:buffaloes24:20210423164053j:plain

着いてすぐに一目惚れ

なんと素晴らしい駅だろうか

本当に「なにもない駅」である

ホームと反対側に少しスペースがあるのは、昔は向かい側にもホームがあったんだろうなと想像させてくれる

f:id:buffaloes24:20210424080807j:plain

f:id:buffaloes24:20210424080841j:plain

f:id:buffaloes24:20210423164514j:plain

線路がくねっているのは昔は分岐があった名残

 

部屋は本当に簡易的で、これがまた駅で寝てる感を演出してくれる

f:id:buffaloes24:20210423165416j:plain

夜に撮った写真

f:id:buffaloes24:20210423165712j:plain

窓から見える線路

 

駅の宿ひらふでは電動自転車を1,000円くらいで貸してくれるので、荷物を部屋に放り込んでニセコ付近へサイクリングに繰り出すことに

 

f:id:buffaloes24:20210423164805j:plain

f:id:buffaloes24:20210423164055j:plain

f:id:buffaloes24:20210423164123j:plain

 

羊蹄山の巨大さと美しさは圧巻の一言

 

f:id:buffaloes24:20210423164128j:plain

ニセコ駅 めっちゃモダンでオシャん

そんなこんなで帰ってきたらもう17時頃

今日の客は自分だけらしい

本当はこのシーズンの土曜日に1人なんてありえないらしいのだけど、コロナ禍で客足も遠のいてしまっているそう

 

夜の過ごし方

さてこの宿のウリのひとつが晩ごはんである

ここではなんとホームにてバーベキューをすることができる

本来であればお客さん同士でバーベキューをして仲良く語らえるらしいのだが今日は自分だけ

お肉は羊肉でこれがまためちゃくちゃうまい

 

f:id:buffaloes24:20210423170234j:plain

車内の客はこちらを見ても平然としている

駅のホームでバーベキューをやっているという行為、もちろん自分たちからすれば最高に非日常であるけれども、この沿線の人間にはこの光景が日常となっているらしい

 

f:id:buffaloes24:20210423170253j:plain

日暮れのホームにてサッポロクラシックを飲みつつ

なんと贅沢な時間

 

f:id:buffaloes24:20210423170922j:plain

 

お風呂はなぜか丸太風呂 めっちゃ写真ボケてるけど

さすがに乗降人員3人以下の駅だけあって付近に民家など皆無であり、星がめちゃくちゃキレイに見えた

もちろんきちんとした浴室もあるのでちゃんとしたお風呂にも入れる

 

f:id:buffaloes24:20210423170931j:plain

f:id:buffaloes24:20210423170927j:plain

 

部屋からボーッと外を眺める

たまに列車もくる たまに

 

 

ホームに降り立ってみる

 

f:id:buffaloes24:20210424080631j:plain

f:id:buffaloes24:20210424080648j:plain

いま完全にこの駅は自分の支配下に堕ちてしまっている

日常と非日常

そして公共と私有

 

2つの対立要素がそれぞれ融合し、なんともわけのわからないことになる

今この駅はどのような状態を保っているのだろうか

 

f:id:buffaloes24:20210424080704j:plain

 

f:id:buffaloes24:20210424080735j:plain

 

 

小鳥がチュンチュンと鳴き出し、部屋に光が差し込む

晩以降誰とも触れ合っておらず、この世に自分以外いないのではないかとの錯覚により一般化された模範的市民の1人であろうと努めていた自分

外が明るくなれば起き上がるのは人間として当然のことであるので起きてホームへ行ってみることに

 

f:id:buffaloes24:20210424081946j:plain

チラっとスマホを見て驚く

まだ3時半であった

北海道の朝は異様に早い

 

f:id:buffaloes24:20210424080752j:plain

 

結局寝付けなくなってしまったのでホームにてコーヒーをいただくことに

極上の朝 素晴らし

 

そうこうしてるうちに自分が乗る列車が来る時間が近付く

なんせ本数が少ないので、自分の好きな時間に出発することなど許されない

昨日から駅で自由奔放に振る舞っていたのに急に束縛された気分になり、逆に心地の良さを覚える

 

 

f:id:buffaloes24:20210424080825j:plain

 

そして列車に乗り込み函館方面へ

 

駅の宿ひらふ、印象深い宿でした

なにもないのどかな風景に心から癒やされ、この駅が自宅の庭になったような感覚すら味わうことができる

ただ同時にそれは、比羅夫駅の行く末の厳しさも表しているのかもしれない

昨日この駅に来てから自分とオーナーさん以外の人間を見ていない

宿泊したこの日については、駅として機能していなかったのは確実である

 

そんななか部外者としてできるのは、多少無理をしてでもこの路線に乗り込み、またこの宿や周辺地域へと足を運ぶこと

新設される新幹線の陰で失われるローカル線

今後日本が直面する公共交通の問題点をまじまじと感じさせる、そんなスポットでもあった

 

 

極上の鄙び温泉と名物おじいちゃんに会いに【濁川温泉 新栄館】

世の中には、いやおそらく日本だけかな

鄙びた(ひなびた)温泉」というジャンルがあり、それをこよなく愛する人がいる

 

ひなびた温泉研究所 | ひなびた温泉が大好きなレポーターがひなびた温泉もとめて全国を東へ西へ。ひなびた温泉をレポートしていきます。

 

そんなジャンルがあることすら知らなかったけど、このサイトを書かれている人の本を読んでからひなびた温泉というものに非常に興味を持つようになった

ひなびる、という概念は説明しにくいけれども、人間そのものではなく周りの環境を通して時間の経過を感じ、歴史そのものを愛でるような抽象的な嗜好だと自分は解釈している

もちろん人それぞれの楽しみ方があっていいし、その抽象度になんとも日本人特有の感性のようなものが見えて素敵だなと思う

  

ひとつ言っておきたいのは、「ひなびている」とは、決して「汚い」と同意味ではないということ

この新栄館の写真をあげたときに「汚い」とコメントが来て悲しくなったので

 

さてその本でも取り上げられていたこの新栄館

いつか行ってみたいな~と思っていたところ、JALのどこかにマイルで新千歳を引き当てたので急遽行けるチャンスが

新栄館は人気の宿なので慌てて電話をすると出たのはゴリゴリのおじいちゃん

話の途中でなぜか電話が突然切れて、こちらからかけなおす、を2回くらい繰り返してなんとか予約成立

最後はおじいちゃん特有の「あいあい~」で強制的に話をまとめあげようとする感じでぷちっと電話が切れちゃったので本当に予約が取れてるか心配しながら現地へ

 

 

f:id:buffaloes24:20210406233247j:plain

 

宿に着くとおそらく電話主であろうと思われるおじいちゃんが部屋まで案内してくれる

 

f:id:buffaloes24:20210406233155j:plain

f:id:buffaloes24:20210406233232j:plain

お年を聞くとなんと89歳らしい めちゃくちゃ元気に見える

例年この時期は混むらしいけど今日の客は俺だけらしい 土曜なのに

部屋の窓からはなにもない田舎の風景が見えて落ち着く

 

f:id:buffaloes24:20210406233541j:plain

 

f:id:buffaloes24:20210406233114j:plain

部屋の奥にはなぜか、中小企業の事務職が座るような年季の入ったオフィス椅子

畳の上をオフィス椅子で滑走したことがないのを思い出したので少し走らせてみたら、椅子越しにすごい罪の感触が跳ね返ってきてすぐにやめた

 

 

さてさっそくお風呂へ!

 

f:id:buffaloes24:20210406233242j:plain

 

f:id:buffaloes24:20210406233239j:plain

 

うおお~鄙び~~

 

温泉好きにはわかってもらえると思うけど、こういう感じの「フチのない浴槽」ってめちゃくちゃそそられる

入ってみるとこれがまた素晴らしいお湯

3つともお湯の熱さが違っていて、心なしか匂いや湯ざわりも違う気がする

お湯の感じとしては、おととしに泊まった東鳴子温泉の旅館大沼に似てた気がする

こんな湯を今日は独占できるらしい

 

f:id:buffaloes24:20210406233212j:plain

 

晩御飯はおじいちゃんが持ってきてくれる

これまたおいしそう

ごはんを運び終えて部屋から出ていくおじいちゃんの背中に「いただきますね」と声をかけてパクパクと食べ始めると、おじいちゃんが再び登場

右手には、のどごし生が握られている

まさか と思う

 

f:id:buffaloes24:20210406233815j:plain

 

おじいちゃんは机を挟んで俺の左前にすっと座る

真正面ではなく左前 異性と距離を縮めたいときのポジショニング

 

そしておもむろに話し始めるおじいちゃん

なんということか 俺の食事の相手をしてくれるらしい

これはもうコンパニオンを超えた極上のサービス

なかなかこれだけのお年の方とお酒を飲んで語らう機会などないものである

色々なことを聞かせてもらおうと思ったが、このおじいちゃんめちゃくちゃ訛りが強く、またお酒に割と弱いのか顔が真っ赤になってきて、途中から言葉という概念がなくなり、音程しかわからなくなった

対してこちらも持ち前の滑舌の悪さでおじいちゃんに何回も聞き返されるので、もうお互い相手が何を話しているかとかよくわからなくなってきていた

ただなんとなくお互いに自分を真上から客観的に見て、なんかやってんなーってなってるような 寄生獣みたいな世界観

2時間わけもわからず笑いっぱなしで気が付けば21時くらいになってたのでそろそろ引き上げましょうかってなって宴は終了

来年も来てほしいけど俺死んでるかもな!って老人にしか使えない不謹慎ギャグをかまして自分の部屋に帰って行かれた

 

今日は貸し切りということなので、極上風呂に文庫本を持ち込んで夜中の2時くらいまでひたすら浴場で過ごす

こんなに幸福な時間は久しぶりであった

 

f:id:buffaloes24:20210406233903j:plain

ジャケ買いしたやつ

 

f:id:buffaloes24:20210406234317j:plain

夜は少しオカルトチック

 

翌日は朝から函館観光をしたかったので、うしろ髪を引かれつつも朝早くに宿をあとに

函館までも車で1時間ちょっと

道南観光の際には是非立ち寄ってみてほしい鄙び温泉でした 

 

f:id:buffaloes24:20210406232401j:plain

次の日に訪れた函館ロープウェイ スティーブンキングのミストかと思った 結局函館山行けず

 

 

モノホンがっかりスポット【はりまや橋】

日本三大がっかり名所とは

俗に言う「がっかりスポット」というものが日本の各地に点在しているが、その中でもひときわ人々を落胆させるという3箇所が日本三大がっかり名所として選出されている

その3つは、札幌の時計台、長崎のオランダ坂、そしてこの高知のはりまや橋となっている

 

自分自身3箇所とも訪問したことがあるけど、そのうち前の2箇所は

時計台→事前にがっかり名所として聞いていたため身構えてた

オランダ坂→どこからがオランダ坂なのかもわからないし期待もしていないしよくわからん

となっていて、別に落胆などという感情にまで持っていかれることはなかった

 

しかしはりまや橋は違った

あれは大学1回生の冬であった

高知のことをよくわからないまま高知駅に到着すると、至るところにはりまや橋の案内表示が

はりまや?あの老舗右翼せんべい店??などと思いながらも街なかを闊歩すると、だんだんと案内板の残りメートル数が近付く

一体どんな橋が待ち受けるのか 自分自身わりかし橋という建造物を見ると興奮するタイプなので、否応なしに期待感が上がってしまっていた

 

そして待ち受けていたのが これである!!

(NO IMAGE)

(本物のがっかりスポットに関しては写真すらも残していないことがある)

 

そして三大がっかり名所の中でも、ここだけは本当に落胆してしまったので印象に残っている

ちなみに、札幌時計台に関して事前にがっかりだとわかっていたからがっかりしなかったという記述をしたので、この記事を読んだ時点で読者ははりまや橋をがっかりだと思えなくなるかもしれんのだけは申し訳ないけど、皆各自のイチオシがっかりスポットを見つけてほしい

自分の直感を頼りにし、心を揺さぶられるに違いないと思って訪れた観光地がアレだったときの落胆はもはや快感に近いものすらある

なにが“がっかり”なのか

まず案内板がありすぎて嫌でも期待値を上げられる

「はりまやばし」という語感も何かスッとくるものがあるし、美しい響きを伴ってしまっている

いっそのこと「高知市第一橋梁」とかそんな名称にしてほしい

 

そして見た目がショボいことはもちろんのこと、その実用性のなさ

はりまや橋の真横に並行に走る道路から眺めれるんやけども、ということははりまや橋などなくても川は既設の道路によって横切ることが可能やし、この橋自体の必要性が全くない

ということは観光目的だけで建設したんやろけどそれにしてはパッとしない

あと調べてびっくりしたけどこの橋の下を流れている川は実はそもそも川ではなく、演出を盛り上げるためだけの溜め池らしい なんやそれ

 

ここまでのがっかり観光地なので、友人を連れて行くときはあえて期待値を爆上げさせてから連れていくんやけれども、ショボい割にちゃんと溜め池作ったり橋の横の木々がきれいに整えてあったり、なんとも中途半端で、「おいおいなんじゃこれクソしょぼいやないけ」という笑いも起きないし、微妙な感じにしかならない

もう播磨屋本店がここを買い取って、橋は盧溝橋を模し、下の溜め池では戦艦大和が優雅に旋回をしている激ヤバスポットにしてほしい

まとめ 

あんまりこの観光地のことはイジらない方がいい

ここまでボロカス書いたけど愛すべき観光スポットなのは間違いないのでこれからも愛でていきたいけども、あんまり人にどういう吹き込むような場所でもないように思う

理由はスベるから それのみ

あまり触れずに 見守るに限るスポットでございます

高知を訪れる際には、案内板は無視し、横目でチラリと、視界に入ったか入らないかの際で楽しむスポットとして、是非

アクセス

名称

はりまや橋

住所

高知県高知市はりまや町1丁目1

アクセス方法

高知駅から徒歩10分

 

オオハクチョウめがけポップコーンを投げつける冬【屈斜路湖 砂湯】

積年の妄想

近鉄吉野線普通列車は、30分に1本しか来ない

凍てつくような寒さの中、ホームで電車をひたすら待たなければいけないことが冬の時期によくある

こんなときにいつも考える 地面を掘ればお湯が湧いたらいいのに

 

そんな安い妄想を具現化してくれる夢のような場所

北海道の東、弟子屈町屈斜路湖に、それは実在した

極寒の地にて

時期は2月

最悪に寒いコンディションの中、最高のお湯に出会うため、川湯温泉駅からバスに乗り込んだ

 

バスの中はほぼアジア人でびっくりした 弟子屈にまでアジア人は押しかけてくるんか めっちゃセンスあるやん

隅の方の席で居心地悪そうに体積バカちっちゃくなってた、唯一の日本人だと思われる学生に話しかけ、お互い日本人であることに双方感動のあまり泣きそうになっていた 脱北したわけでもないのになんでこんな思いをしなくてはいけないのか

その彼とともに砂湯へ向かうことにした

砂湯に到着

f:id:buffaloes24:20200629232315j:plain

ここに来て気付く そもそも地面には雪が積もっている

雪がないところも雪解けによって土がグトグト

とてもじゃないけど土を掘ろうなんて気が起きなかった

 

あとから知るけど、砂湯は冬以外に楽しむものであった

誰が夏場に必死で砂を掘って、結果湧き出る湯に歓喜するのか

自分の汗でもうビタビタなってもうてるやろ

 

そんな文句を垂れながらも屈斜路湖に近づくと

f:id:buffaloes24:20200629225120j:plain

気色悪いほどの白鳥の群れ

 

もしかしてここ、温泉が出なくても激アツ観光地なのでは・・・?

 

戯れ

ハクチョウ (swan)

ー日本におけるハクチョウー

日本にはオオハクチョウコハクチョウが越冬のために渡ってきて、北海道や本州の湖沼、河川等で過ごす。晩秋から初冬に渡来し、春には飛去する。

青森県島根県・東京都千代田区新潟県新潟市阿賀野市の県鳥および区鳥・市鳥。青森県東津軽郡平内町浅所海岸のハクチョウは、「小湊のハクチョウおよびその渡来地」として国の特別天然記念物に指定されている。新潟県阿賀野市の瓢湖はハクチョウの飛来により2008年にラムサール条約に登録されている。新潟には他に福島潟・五十公野公園のます潟・佐潟などにハクチョウが多く飛来している。北海道で主に見られるのはオホーツク地方、函館地方に小樽周辺(余市など)である。

(Wikipediaより引用)

 

やっぱり白鳥というのは日本の北のほうに生息するもので、日本の西日本エリアの、さらに南北朝南朝に近いところに住んでいるような西の南の人間は白鳥に馴染みがない

そんなこともあって、野生の白鳥などというのはとんでもなく神々しい生き物に思える

 

ふと砂湯のすぐ横の売店をみると、ポップコーンが売られている

白鳥の餌と書かれている

堪忍してほしい

こんな神々しい生き物にポップコーンなどという偏差値15の食い物を与えて良いわけがない

米国人の発育に用いられる以外で、ポップコーンなんて地球上のどの生き物も口にしようとしないのではないか

 

f:id:buffaloes24:20200629224827j:plain

あぁ 手から直に・・・

 

f:id:buffaloes24:20200629224838j:plain

舞うポップコーンに翻弄される愚鳥

 

俺の中の白鳥信仰が崩れた瞬間であった こいつらポップコーンめっちゃ食うやん

f:id:buffaloes24:20200629224858j:plain

バスで知り合った北大生 彼もポップコーンの手の内で転がる

でもそうなると白鳥が急に身近な存在に思え、とてつもなく愛おしくなる

 

f:id:buffaloes24:20200629224852j:plain

f:id:buffaloes24:20200629224855j:plain

 

後ろを振り返ると民家の前で白鳥がたむろしている

割と民度も低いのかもしれない

 

f:id:buffaloes24:20200629230949j:plain

f:id:buffaloes24:20200629230945j:plain

朝起きて家の前に白鳥が数羽いたら人生を肯定せざるを得ないやろな〜ええな〜

 

断言すると、ここは天国であった

毎年通いたいし、今年行けなかったのも心底悔やんでる

 

そしてこの愛くるしい白鳥を温泉に浸かりながら眺められるなんていう、夢のようなスポットへと足を運ぶべく、ガアガアと鳴く白鳥に後ろ髪を引かれつつ、砂湯を後にした

 

アクセス

名称

砂湯

住所

北海道川上郡弟子屈町屈斜路湖畔砂湯

アクセス方法

釧路本線川湯温泉駅からバス約40分砂湯下車すぐ

 

夏と冬は周遊バスの本数が多いので公共交通機関でも比較的回りやすい

それ以外の時期に行くときは注意せんとバス自体ないかも